『自己を見つめるデザイン』
手本となるモノそもそも(?)、私が受けてきたデザインの授業は、
2種類しかありません。
1)先生が作品を示しながら、それについて話しをされる。
もう一つは、
2)学生がプレゼンテーションを行い、それの講評を聞く。
いずれも「話し」が中心です。
それが普通のことであり、
それで大丈夫なのだと思っていたのが大きな間違いでした。
90分間話す、ということが如何に難しいことか。
しかも、相手の興味をひきながら話す、ということは、
本当に難しいことなのだと、
1回目の講義を終えた時点で思い知りました。
(いえ、終える前に思い知りました)
私はこれまで授業を見過ぎてしまったのでしょう。
90分間話し続けることが、普通のことだと思い込んでいました。
世の中を見渡して見れば「3分間相手の興味を引く方法」、
などという本が出ているわけですから、
その30倍もの時間、相手の興味を引くことが、
如何に難しいことか、すぐにわかりそうなものです。
これはまずい!とすぐに思い立ち、
「話術」に関する本を、数冊、付箋を付けながら読み込みました。
頭の中は「来週までに何とかしなければ」という思いで一杯です。
しかし、意外とこれがうまく働かない。
書籍の内容はわかりますし、
それで何とかなりそうなこともわかるのですが、
どうにも素直に受け入れられない。
なぜか?
それは、その本が、どのように話せば良いのか、
ということを目的に書かれたものだからなのだと気が付きました。
改めて、自分がすべき事は
「講義をデザインすること」なのだと考えた時、
自分がこれまで受けてきたモノ、
それを手本とすべき、ということはわかりつつも、
それを如何に実現するのか、ということが問題でした。