『自己を見つめるデザイン』
常に最新のモノを私が受けてきたデザインに関する講義は、
常にその時の最新のニュースを学ぶことができる、
まさにメディアでした。
講義がメディア、というのは、
違和感を覚える表現かも知れませんが、
私が受けて続けてきたものは、
そうだったと感じています。
講義の中に常に最新の情報を含む、
そんなことを考えながら発進されている方は、
一体どの程度いらっしゃるのでしょうか。
学問とは昔から変わらないモノを伝えるもの、
という考えを否定するモノではありません。
今、自分が学んでいるモノが、
実際の世界とはどのようにリンクしているのか、
今、自分が学んでいるモノは、
実際の世界ではどこまで進んでいるのか、
今、自分が学んでいるモノが、
実際の世界ではどういう自体になっているのか、
常に「今」を意識しながら学生に伝えていく、
それこそが私が学んで来たデザインの講義でした。
私はある講義を何年も繰り返し受講してきました。
それが毎年同じだと感じることは、
一度もありませんでした。
同様の内容を伝えることは勿論あります。
言葉の定義など、不変な事柄は勿論あります。
しかし、それを取り巻く情報は常に最新でした。
自分は、
「今」、
「何処で」、
「誰に」、
「何を」、
「どのように」、
伝えなければいけないのか。
常にそのことを考えながら講義をするという方法論を、
自分は経験を通して知っていたと気付かされました。