『Consilience Design』
ceramic
日本語では陶磁器やガラスを含む言葉として、
窯業製品と訳すべきところかも知れませんが、
一般的に「セラミックス」と呼ばれています。
問題はその英訳、と言いますか、
言語の領域設定が問題です。
英和辞書で見てみてると、
"ceramic"は、
「窯業、陶磁、セラミックス;窯業製品、陶磁器、セラミック」
つまり、陶磁器はセラミックス?
では、陶器は?磁器は?ガラス器は?
ということで、今度は逆引きです。
「陶磁器」
"china and porcelain; pottery; ceramics."
「陶器」
"earthenware; <a piece of> china; chinaware; ceramics; crockery; pottery"
「磁器」
"porcelain"
「ガラス器」
"glassware"
どうやら、陶磁器と陶器の辺りが問題のようです。
そこで、今度は更に逆引きで、
共通している英訳"ceramics"を見てみます。
"ceramic"
C19: from Gk keramikos, from keramos 'pottery'
"pottery"
ME: from OFr. poterie, from potier 'a potter'
"pot"
OE pott, prob. reinforced in ME by OFr. pot; of unknown ultimate origin.
ceramicは元々potteryということで、
potteryへ。
potteryは元々potterということで、
そちらにいってみると、
"a person who makes ceramic ware."
つまり、セラミック製品をつくる人。
既に、「右」を調べたら「左の逆」と載っているような状態です。
そして、最後のpotに至っては、
語源はわからないらしい。。。
ceramicという言葉が、
19世紀という比較的新しい時代にできた言葉であるにも関わらず、
日本語に対応させる時に厳密に決定されなかったようです。
言葉を置き換える、ということの難しさを感じました。