『Consilience Design』
師弟感
改めて師弟感について考えます。 親子で師弟の関係を構築することの難しさは、 現代における情報の早さが一つの原因です。 昔は、師にとっても弟子にとっても、 親子で実現する方が、一番早かったわけです。 余所から知らない人を見つけてくるよりも、 取り敢えず自分の子どもに教える。 性格もわかっているし、普段から一緒に生活しているわけですから、 確かに色々な点において、その方が都合が良かったわけです。 これを現代に置き換えてみるとどうでしょう。 様々な家庭があります。 単純に情報の早さや量だけが問題なのではないと言えます。 それならばいっそのこと、 元々は全然知らない人同士でも、 その仕事そのものに興味を持ってくれる人間の方が、 都合が良いのかも知れません。 かく言う私も、 祖父や父の職業とは全く関係がない仕事に付いています。 では、そこには何の想いもないのか、といえば、 もちろんそんなことはありません。 例え、職業としては違っていても、 幼い頃に見て聞いて感じた、 その仕事に対峙する姿勢は、 きっと自分の中に生きているのだと感じます。 それはカタチとして見えるものではないかも知れません。 しかし、単純に見えるものだけが受け継がれていくわけではない、 のだと考えます。