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‡ 現代におけるAIを考えてみる③ ‡

何かを対象として考えを巡らす場合、 その起こりや経緯、つまり、歴史について整理してみることは重要です。 では、AIについてはどうなのか、 一般的には1956年から、という考えのようです。  「ロジック ・セオリスト 」という世界初の人工知能プログラムのデモンストレ ーションが行われ、 数学の定理を自動的に証明するプログラムだったそうです。 1956年、私はまだ生まれていませんが、 戦後の高度成長を進めている途中、 メルボルンオリンピックが開催され、 日本は国際連合に参加した年のようです。 その頃、アメリカのダートマス大学では、 世界に先駆けて人工知能の兆しが見えていたことになります。 コンピューターの歴史、と言うと表現が難しいところですが、 何れにしても現代のように一般的ではなかったことは当然のことで、 その頃からすでに開発が始まっていた、と言うことに驚かされます。 ただ、どうもその時々で、目新しいトピックスが発生すると、 盛り上がっていたようではあります。 その考えでいくと、現代は、第3期と表現できるようです。

† こだわる④ †

「こだわる」という言葉の漢字から考えを進めてみた。 「拘る」は広辞苑や漢字源には出て来ないが、ただ、変換には含まれている。 部首について考えるサンプルに丁度良いので、こちらも書き留めてみる。 「拘」  会意兼形声。句は「かぎ型+勹(つつむ)」からなり、狭いかぎ型のわくに包まれること。  拘は「手+音符句(ク)」で、狭いわくの中に押しこめること。 「句」  会意。「└型+┐型+口」。かぎ型で小さくかこったことば、  つまり、ひと区切りの文句を示す。区別の区(狭いわく)と縁の近いことば。 「手」  象形。五本の指のある手首を描いたもの。 「勹」  象形。人が前に物を抱きかかえ、からだをまるく曲げて包んだ姿を描いたもの。  また、手や膜で物を包んだ姿と考えてもよい。包・抱・胞などの原字。 「口」  象形。人間のくちやあなを描いたもの。 意外なほど、漢字の構成が綺麗に整理できた。 素材としては全て象形からなっており、 それが段階的に象形→会意→会意兼形成と拡大していく。 改めて、「拘」の意味は下記である。 ①とらえる。せまいわく内にとらえて自由にさせない。かかえこむ。 ②かかわる。とらわれる。せまいわくに縛られる。なずむ。「拘泥」 ここから勝手に発想してみると、 「勹」が最も中心的な意味として、 何かを包み、外から隔絶させることを指し示し、 「口」によって、より明確に区切り、 「手」によって、押し込める、という意味が形成されたと考えられる。

† こだわる③ †

「泥」「尼」「怩」「昵」「眤」 それぞれを分解してみると次のようになる。 「尼」 ・音 :ニ呉、ジ漢、ネイ呉、デイ漢 ・訓 :あま ・意 :あま、ちかづく、なずむ ・解字:会意。「尸(ひとのからだ)+比(ならぶ)の略体」で、人が相並び親しむ様を示す。 「泥」 ・音 :デイ漢、ナイ呉 ・訓 :どろ ・意 :どろ、ひじ、なずむ ・解字:会意兼形声。「水+音符尼」で、ねちねちとくっつくどろ。 「怩」 ・音 :ジ漢、ニ呉 ・意 :はじる ・解字:会意兼形声。「心+音符尼」で、いじけてぐずぐずする柔弱な気持ち。 「昵」 ・音 :ジツ漢、ニチ呉、デイ漢、ネ・ネイ呉 ・意 :ちかづく、なじむ ・解字:会意兼形声。「尼(親しみやすい女性)+音符日」で、そばにくっついて親しむこと。 「眤」 ・音:イ ・意:ちょっとみる。盗みみる。 基本を「尼」と考え、それぞれの漢字を見てみる。 尼だけが会意であり、他の文字は会意と形声であり、 尼は音符とのことだが、尼を一つの漢字として、会意になっていると考えられる、 尼が持つ、親しく接するという意味に、 水、心、日、目がそれぞれの意味で付与されていると考えられる。 これらを踏まえ、「拘」に戻ってまとめてみる。

† こだわる② †

「なずむ」という言葉がある。 「泥む」と書くが、知らない言葉であった。 広辞苑によると次のように意味が出てくる。 ①行きなやむ。はかばかしく進まない。とどこおる。 ②離れずにからみつく。 ③なやみ苦しむ。気分が晴れない。 ④拘泥する。こだわる。 ⑤かかずらわって、そのことに苦心する。 ⑥執着する。思いつめる。惚れる。 ①から③までは、例文は万葉集が出てくることから、 当時から使われていた言葉であることがわかる。 今回問題にしている「こだわる」という意味としては、 徒然草が例文に出てくることから、 鎌倉時代には意味として存在していたことになる。 要は、何らかの考えや思いにつかまり、 物事が進まなくなっている状態を指しているようである。 漢字源で見てみると、 「なずむ」といれるだけで、 5つの漢字が表示された。 「泥」「尼」「怩」「昵」「眤」 「尼」を調べることが近道と感じたため、検索してみると、 解字:会意。「尸(ひとのからだ)+比(ならぶ)の略体」で、人が相並び親しむ様を示す。 もと、人(ニン)(親しみあうひと)と同系。 のち、「あま」の意に専用されたが、尼の原義は昵懇の昵の時に保存された。 いよいよもって、当初の目的通り、 部首について調べていくことが肝要であると感じているが、 まずはこの「こだわる」から展開された言葉について、整理していく。

† こだわる① †

メールの文章を書いていたところ、 「こだわる」という言葉が出てきた。 変換してみると「拘る」という漢字が出てきたので、そのまま送ってみた。 しかし、なんとなく気になり、 辞書で調べてみたところ、 「こだわ・る」とだけあり、漢字が出てこない。 意味は、 ①さわる。さしさわる。さまたげになる。 ②些細なことにとらわれる。拘泥する。 ③些細な点にまで気を配る。思い入れする。 ④故障を言い立てる。なんくせをつける。 とあり、所謂「こだわる」の説明であることは確かである。 ②に「拘泥する」という言葉が出てきているため、 そちらも調べてみると、 こだわること。小さいことに執着して融通がきかないこと。 とあり、まさに「こだわる」ことのようである。 漢字源で調べてみると、驚くべきことがわかった。 こだわる、という読みが一切出てこない。 しかし、意味はほぼ同様の意味である。 ①とらえる。せまいわく内にとらえて自由にさせない。かかえこむ。 ②かかわる。とらわれる。せまいわくに縛られる。なずむ。「拘泥」 このことから、 「拘」は、本来「こだわる」という読みは存在していなかったが、 「拘泥」という言葉が存在したことから、読みが当てられたのではないだろうか。 そうなると泥の方も気になるが、 こちらは「なずむ」という読みが存在する。 そちらも調べてみる。

‡ 現代におけるAIを考えてみる② ‡

AIまたはAI技術について、 書籍を読んでいく前に、 まずは、自分自身の「考え」をまとめておきます。 AI・人工知能という言葉を聞いた時の素直な印象としては、 「機器が自分で考える」というものです。 では、自分で考える、とはどういうことでしょうか。 思う、でも、感じる、でもなく、 考える、ということは、少なくとも、 生まれてすぐの子供ができるようなことではなく、 人間であるならば、それまでの生活の中で得てきた、 経験や知識を用いて、 対象の時間軸・空間軸について可能性を吟味する、 というような言い方ができるかと思います。 では、そのようなことを機器が実際にできるのか、ということになりますが、 それを証明することは難しいです。 ということで、「そのようなことを機器が実際にできない」ことを考えてみます。 本を読み終えた時に、その答えを自分が導き出せているかどうか、 が自分自身にとってのこの本の価値、ということもできます。

† コンパクトデジタルカメラ⑥ †

昨日に続き、また屋外にて撮影を試みた。 徒歩での移動から、自転車での移動に切り替えてみたところ、 作日とは大きな違いが生じた。 徒歩での移動の際には、 初回こそ、測位に数分を有したが、それ以降は数秒で計測が完了した。 それぞれの移動距離はおおよそ数十mである。 しかし、今回の自転車での移動では、 毎回、数分単位で時間がかかり、最終的にはバッテリー切れで終了した。 それぞれの移動距離は100m以上あった。 単純に距離が離れたからため、毎回の測位に時間がかかった、 ということは言えるが、 それとともに、もう一点、 高架下に近い場所を移動した、ということも可能性としてありそうである。 今のデジカメでは、 建物内ではGPSがほぼ働かない、ことは理解しているが、 高架下での影響も非常に大きいようである。 高架下でのGPSに関しては、 iPhoneでも、ほぼ同様のことが言える。 現在、私の車は、iPhoneの地図アプリをナビとして活用しているが、 高架下を移動しているときは、位置情報が非常に曖昧になる。 高架の下か、高架の上か、という問題だけではなく、 緯度経度がそれぞれ微妙にずれるのである。 次はこの点に関して調べてみる。

† コンパクトデジタルカメラ⑤ †

早速、起動データをインストールしたデジカメを持って屋外へ。 充電を完了していない、ということもあるが、 電源を入れると早々にバッテリーが不足しているサインが。 それは別な問題なので今回は置いておきつつ、 屋外に出て、最初の測位まではやはり数分かかる。 一度電源を切り、歩いて(走って)移動し、 再び電源をオンに。 すると今度は10秒かからずに接続できた。 そんなことを数回繰り返してみたが、 慣れてくると意外とストレスを感じないようである。 もう一点、地名情報も取得しているわけだが、 これが意外とざっくりすぎる気がしてします。 これならばそっちの機能は切っても良いかもしれない、 という検証も行うことができた。 今回は、夜、実験をしたわけだが、 日中、「あ!今撮りたい!」という時に、 どのくらい対応できるか、 という点に関して今後は検証していきたい。

† コンパクトデジタルカメラ④ †

A-GPSでは、Almanac dataおよびEphemeris dataは、 電波によって受信、または、事前にデータとして獲得しておくとのこと。 つまり、あとは時刻信号のみを受信すれば測位が可能なる。 A-GPSは携帯電話でも用いられているそうで、 常に基地局と交信していることから「大体この辺りにいる」、 ということはわかっている。 その上で、測位の要求があった際に、 「その付近の衛星」の情報を選択的に送付することができるため、 従来の方法よりも格段に早い速度で測位が可能なるとのこと。 現在私が使用している機器は、 この起動データを事前にSDカード越しにインストールすることで、 速度向上を目指している、、、とのことだが、 如何せん、測位速度は遅く、 電池の減りの速度は速い状態である。 もう少し運用方法を検討してみる。

† コンパクトデジタルカメラ③ †

まず、「GPS測位」と言った場合の本来の意味を見てみる。 これは、最低3個以上のGPS衛星からの信号を捕捉して利用することから、 測位に時間が必要と言われている。 具体的にはどのくらいの時間が必要なのかというと、 下記の信号とデータを活用して場所情報を獲得しているとのこと。 ・時刻信号(衛星からの距離を計測) ・全衛星軌道データ( Almanac data )・衛星軌道データ( Ephemeris data )  →30秒周期(伝送レート:50bps)必要:最低30秒必要 最低とはつまり、一つの衛星を捕捉し、 Almanac data を受診し、 他の衛星を捕捉し、 Ephemeris data を捕捉し、 それを繰り返して、、、ということになるので、大変な工程になる。 その分、正確な位置が捕捉できる、とも言えるが、如何せん時間がかかる。 ここで、ちょっと寄り道をして、 この二つのデータ名、一体どこからきているの気になったので調べてみたところ、 「かつて英国王立グリニッジ天文台が船乗りのために発刊していた  天体暦“The Nautical Almanac and Astronomical Ephemeris”にちなんだもの」 という話が出てきた。 “The Nautical Almanac and Astronomical Ephemeris”とは、 「航海年鑑及び天体暦」と訳されるようで、1767年にイギリスで発行されたとのこと。 経度の決定に使われる天文データを掲載した世界初の年鑑だった。元々は王立グリニッジ天文台から発行された。初期にどのように航海年鑑が制作されたかの詳細な説明は、国立海事博物館によって出版されている。 とのことである。単語の意味はそれぞれ下記の通り。 Almanac:暦、年鑑 Ephemeris:天体位置表、天体暦 大変マニアックで、ここぐらいでしか用いられないのではないか、、、 と思われる。

† コンパクトデジタルカメラ② †

先日からコンパクトデジタルカメラを引っ張り出してきたが、 以前使用していた際に問題になったことが思い出された。 NikonのCOOLPIX P330という機種で、 撮影した画像にGPSによる場所情報を記録することができる、 ということが、当時一つの売りになっていた。 しかし、実際に使用してみると、 あっという間にバッテリーがなくなり、撮影どころではない。 また、場所情報を獲得するまでにも時間がかかり、 如何せん実運用に足るものではなかった。 以前はここまでだったが、 今回、その方式が気になって調べてみることにした。 GPS、GPSと呼ばれているが、 正確には「Assisted GPS:A-GPS」という方式とのこと。 アシストとあるように、一般的なGPSによる測位とは異なるが、 それは、劣る、という意味ではなく、 むしろ、活用しやすくされたようである。 それについて調べてみる。

† コンパクトデジタルカメラ① †

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ここ数年使用していなかった、 Nikonのコンパクトデジタルカメラを活用しようと、 改めて、色々と設定を見直してみた。 Nikon COOLPIX P330というモデルで、 もちろん一眼レフなどと比べるようなものではないが、 私個人としては非常に気に入っている。 私の近辺ではCANON派が多いが、 私自身の目がNikonの色味に慣れており、 やはりこの方がしっくりくるようである。 とはいえ、やはりiPhoneの手軽さにかまけてしまい、 ついついデジタルカメラを持ち運ぶ、ということを、 避けてきてしまっていた。 改めて持ってみるにあたり、 「なぜ、デジカメから離れたか」ということを考えてみると、 データの取り扱い易さ、ということに行き着いた。 iPhoneならばそのままデータをネットに使用できるが。 ということである。 そこで、設定を確認してみると、 だいぶ以前の機種ではあるが、 「Eye-Fi」に対応していることが確認できた。 「Eye-Fi(アイファイ)は、米Eye-Fi,Inc.が発売する無線LAN機能を内蔵したデジタルカメラ用SDメモリーカード及びそれを使用したネットワークサービスである。日本では日本法人アイファイジャパン株式会社が販売していた。」 過去形で書かれている通り、 すでに企業自体は、、、 ということであるが、 ひとまず、現在私が問題視していることには対応可能である。 その他、周辺の設定も見直し、 改めて、カメラを持って日々の生活を送る、 ということを実行してみる。

‡ 現代におけるAIを考えてみる① ‡

AI(artificial intelligence)という言葉をよく目にするようになり、 人工知能という一般的な訳語によって、 「なんとなく」理解しているような気になっています。 一度、現状の「AI」と呼ばれているものを自分の中で整理してみます。 「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」という本から、 気になった用語を抜粋しつつ、自分の中で理解を試みます。 この本は「AIはまだどこにも存在していない」という立ち位置から始まります。 多分、多くの人はここでようやく、 「そもそも、AIってなんなんだ?」ということに気づかされると思います。 つまり、なんとなく言葉は知っているが、 その定義は誰にも聞いたことがない、 それこそが、現在のAIが抱えている大きな問題ではないかと感じます。 書籍の中では、 「人工知能の目標とは 、  人間の知的活動を四則演算で表現するか 、  表現できていると私たち人間が感じる程度に近づけること」 とまとめられています。 ラングではないため、 表現は他にもあると感じますが、 ここではこの定義に従って進めて行きます。

‡ リバタリアン・パターナリズム⑤ ‡

リバタリアンパターナリズムとは、 デザインの中では至極当然なこととして行われてきたこと、という認識です。 アフォーダンスとはベクトルが異なる気がしますが、 自身の理解としてはそれで良いように感じます。 このことを踏まえ、改めてアフォーダンスを引っ張り出してみましょう。 アフォーダンス(affordance)とは、 環境が動物に対して与える「意味」のこと、とのことです。 「与える、提供する」という意味の英語 afford から造られたそうですので、 リバタリアンパターナリズムよりも積極的見えます。 リバタリアンパターナリズムで言うところのナッジ(nudge)とは、 直訳すると「ひじで軽く突く」という意味らしく、 人々が強制によってではなく、 自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語、とあります。 デザインの立場から、 言葉を捉え直さなければならないと感じました。

‡ リバタリアン・パターナリズム④ ‡

人の思考の種類には、 「自動システム」と「熟慮システム」があるそうです。 前者は「直感的で自動的な思考」と言い、 後者は「熟慮的で合理的な思考」と言うそうですが、 モノをデザインする場合は、 その双方に対して誤解なく情報を伝えることは肝要です。 例えば、何か道具を扱う場合を考えてみると、 この両者はともに、同じ答えに辿り着くことが望ましいと言えます。 特に、咄嗟に使用するようなモノについては、それは顕著です。 消火器のような災害時にしようするモノに関しては、 直感的で自動的な考えで使用方法が理解できなければ意味がありません。 そう考えてみると、 殊、道具に関しては、直感的で自動的な思考で正しい判断ができるように、 そのものがあれば、間違いは生じないようです。 逆に、デザイナーが関与した場合に、 熟慮的で合理的な思考が必要なモノは、 良いデザインとは言い難いように感じます。

‡ リバタリアン・パターナリズム③ ‡

人間が何らか対象に接する時は、 無意識的にしろ、意識的にしろ、 自身が有する知識や経験に基づいてその対象と向き合うことになる。 対象が、人物であれ、自然であれ、どのような事象であったとしても発現しうることであり、 当然のことながらデザインされたモノに対しても起こりうる。 リバタリアン・パターナリズムではそれを次のように分類しているようです。 "思考の種類を直感的で自動的な思考(自動システム)と熟慮的で合理的な思考(熟慮システム)の二つに区別" さらに、経験則を次の三つに分類しています。 "「アンカリング 」 「利用可能性 」 「代表性 」" アンカリングとは、自分が知っているモノを起点として、自分が適切だと思う方向に調整すること。 利用可能性とは、自身が容易に想像できることよりも、想像が困難なモノの方を過大に評価すること。 代表性とは、ある集合体に対する自身のイメージが、対象がそこに含まれるか否かを判断する要素になること。 これらの特性は、モノづくりをする上でも、 無視することはできない要件になります。

‡ リバタリアン・パターナリズム② ‡

libertarianとpaternalismの合成語としてつくられた言葉ですが、 単純な意味としては矛盾しているようにも感じらます。 ただ、丁寧にその意味や考えの依拠するところを明らかにしていくと、 現代的な意味性を感じ取ることができます。 書籍から単語や文節を抽出し、整理してみます。 "選択ア ーキテクト" "「中立的 」な設計などない" "ナッジ" "人は一般に自分がしたいと思うことをして 、望ましくない取り決めを拒否したいのなら 、オプト ・アウト (拒絶の選択 )する自由を与えられるべきである" "人々がより長生きし 、より健康で 、より良い暮らしを送れるようにするために 、選択ア ーキテクトが人々の行動に影響を与えようとするのは当然である " "相対的に弱く 、ソフトで 、押しつけ的ではない形のパタ ーナリズム" "必要なのはバイアスのない予測をすることだ" 人がより良い生活を送るためにベストな選択を、 自然に行えるように誘導すること、 という言い方ができると感じます。 それは、デザインの視点に立って観た場合、 必然とも言える内容です。

‡ リバタリアン・パターナリズム① ‡

数年前に流行った内容ですが、 改めて最近リバタリアン・パターナリズムという言葉を、 いくつかの記事で見ました。 自分自身の覚書として書いておきます。 [ libertarian ] 自由意志論を主張する。特に思想・行動の自由を主張する。自由論の;自由(意思)論者の。 an adherent of libertarianism. a person who advocates civil liberty. a person who believes in free will. [ paternalism] 父親的温情主義 the policy of restricting the freedom and responsibilities of one's subordinates or dependents in their supposed best interest. パターナリズムの方は、昔の辞書の見てみるとわかりにくいですが、 英英辞典の方が明確です。 つまり、リバタリアン・パターナリズムとは、 言葉の意味だけを考えると、相反する二つの概念をつなぎ合わせた言葉、 となってしまいますが、 それでは概念として成り立ちません。 当時の本を良い直しつつ、改めて振り返ってみます。

Method③: 構成による差異性

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常用漢字のうち、形声文字が61.4%を占めているとのことです。 形声文字とは、漢字を結合し、一方を発音の記号、他方を意味範疇の記号にとする、 とのことですから、 部首について考える上では形声文字が最も扱いやすいと考えます。 ここからは一方を「音符」、もう一方を「意符」と表記して進めます。 前々回の構成の考えから、7つの組み合わせがあるようですが、 これにもまた数量のばらつきがあるようです。 偏が意味で旁が音、という組み合わせがダントツのようですが、 左右上下の組み合わせはほぼほぼ同数のようです。 これが構や垂、繞になると意味と音によって大きくことなるようです。 例えば、部首としての「金」を考えてみると、 偏の時もあれば脚の時もあります。 どういう理由から構成がつくられるのか、考えてみます。

Method②: 字形の構成分類6種

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漢字を、偏や旁という構成で考えていくと、 そもそもの字形の成り立ちについて考えることになります。 現代の漢字に関して言えば、「六書」という分類が一般的です。 広辞苑第五版(岩波書店)には、次のように載っています。 【六書】  漢字字形の構成および漢字用法に関する6種の別、  すなわち象形・指事・会意・形声・転注・仮借。 象形文字などはよく聞きますし、会意文字というのも聞いたことがあります。 それぞれを調べてみます。 【象形】  物の形をかたどって字形とする方法。  「日」「月」「人」「木」の類。 【指事】  事柄や数などの抽象的な概念を象徴的に記号化して字形とする方法。  「一」「二」「上」「下」「本」の類。 【会意】  漢字を結合し、それらの意味を合わせて書を表す方法。  「人」と「言」とを合わせて「信」とする類。 【形声】  漢字を結合し、一方を発音の記号(音符・諧声譜)、他方を意味範疇の記号(義符・意符)に用いて書き表す方法。  例えば、「可」と「氵」(「水」の略体)とを合わせて「河」とする類。 【転注】  ある漢字の本来の意義を他の近似した意義に転用すること。字音を変えるのを普通とする。  「わるい」の意の「悪(アク)」を「憎む」の意(字音「ヲ」)とする類。 【仮借】  ある語に当てるべき漢字がない場合、本来の意味は違う同音の他の漢字を借りて当てたもの。  食べ物などを盛る器の「豆(とう)」を「まめ」の意に用いる類。 例が秀逸です。 上部4つはわかりやすいですが、最後の2つはあまりはっきりとしません。 一体、どういう比率で存在するのか確認したところ、 研究されている方がいらっしゃいました 1) 。 常用漢字(2136字)における割合とのことです。 ・象形 265字 12.4% ・指事 10字 0.5% ・会意 530字 24.6% ・形声 1312字 61.4% ・仮借 13字 0.6% ・転注 ?文字(定義がハッキリせず不明とのこと) これによると、形声文字が群を抜いています。 まさに、今回私が部首を用いて考えたいと思っているところに合致していると言えます。 ----- 1) 漢字の分類(象形、指事、会意、形声、仮借)と音符  山本

Method①: 部首とは何か。何が部首か。

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部首とは、「全ての漢字に一つの部首が割振られる」とあります。 この一文は二つの要点を示しています。 ・全ての漢字が必ず部首を要すること ・部首は一つの漢字に一つであること この二つが満たされることによって、 漢字は部首によって分類することが可能になります。 部首とは別に、漢字の構成を表す言葉として、 偏旁という言葉があり、読んで字の如く、 漢字の「偏(へん)」と「旁(つくり)」を表しています。 更に表現はないのかと調べて見たところ、 次の7つに分類できるようです。 偏(へん):左側に位置する 旁(つくり):右側に位置する 冠(かんむり):上側に位置する 脚(あし):下側に位置する 構(かまえ):外側に囲むように位置する 垂(たれ):上部から左側を覆うように位置する 繞(にょう):左側から下側をとりまいて位置する これは、厳密には部首のように 対象を特定・限定できるものでは内容ですが、 「漢字」というものが如何に構成によって成り立っているか、 ということを表現しているとも言えます。