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Discussion: AはAである、ということ

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日本にある書き方の構成の一つに、 起承転結というものがある、ということを言いましたが、 まさに、日本で幼い頃に習うこの文章表現は、 スタートからゴールに向かって、いかに一直線に進むことができるか、 というものです。 「転」などがあったとしても、道としてはまっすぐ先に向かっていきます。 「AがBになった」、という話をいかにまとめるか、というものです。 しかし、IMRADの書き方は、 「AはAである」、ということを示すための書き方です。 この違いが、日本人が論文の形式で考える際に 一番難しく感じることではないでしょうか。 そういう意味では、もう一つ紹介した「三幕構成」は、 比較的IMRADに近いと言えます。 一幕:Introduction 二幕:Method + Result 三幕:Discussion 一幕と三幕はセットになっており、内容は重なっています。 繰り返しになりますが、 研究の中ではDiscussionが一番重要になりと言われています。 しかし、研究を行なっていくと、 如何に実験を行い、その結果はどうだったのか、 ということをまとめることに注力してしまうことが 多々あると言わざるを得ません。 文字通り、方法が目的にすり替わってしまっているパターンです。 確かに、新しい「Method」を構築し、それを実現することによって、 初めて見つかった「Result」に辿り着くことは大きな喜びですが、 論文におけるオリジナリティは、方法の取り方と同時に、 結果から何を考えたのか、という部分です。 そこにこそ、自分自身が現れるのだ、ということを常に忘れてはいけません。

Result: IMRADの構成から明らかになったこと

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introductionからdiscussionまでの四段構成は、 ②と③、 ①と④で組みになることがわかりました。 ここから言えることは、各順番は①、②、③、④、 ではない、ということです。 ②と③を書き、 そこから考えられた④を書くことで、 初めて①を書くことができます。 構成を理解すれば、至極当然のことではありますが、 普通に考えれば、順番に書いていくもの、 と感じてしまいます。 ②→③→④→①という流れは、 ①が最後に行っただけ、とも言えますが、記述する側から考えると、 容易なものから、困難なものへ向かう流れとも言えます。 また、別な見方をすると、 この流れは、文章の流れが、 スタートからゴールに向かってただ進むだけではなく、 ぐるっと回って最初に戻ってくる、という言い方もできそうです。 そして、それこそが、日本語の文章の書き方としては なかなか教わらない部分でもあります。

Method: IMRADとは何か。何がIMRADか。

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 文章の構成は各種ありますが、 現在の論文形式として一般化しているのはIMRADと呼ばれている構成です。 これは、Introduction, Method, Result and Discussionの頭文字をとったものであり、 一般的には、これにTitleとConclusionが付いたかたちで論文としての体を成します。 それぞれの項目は次のように説明されます。 ① Introduction: What are you studying and why? ② Method: What did you do? ③ Result: What did you find? ④ Discussion: What do your findings mean? ⑤ Conclusion: What have you learned from the study? 何について研究するのか、それはなぜかを述べ(Introduction)、 それをどんな方法で解き明かしたのか(Method)、 その結果はどうだったのか(Result)、 そこから何を考えるのか、何を見つけるのか(Discussion)、 最終的に、その研究から何を学んだのか(Conclusion)。 非常にわかりやすく、論文的である、と感じることはできます。 しかし、一体いつからこの形式が一般化したのか、 ということに疑問を感じました。 逆な言い方をすれば、それを知ることで、 「何がIMRADか」という問いに対する 答えを見つけることができるのでないかと考えます。 ある研究 1) によると、 19世紀後半から実験医学の時代になり、 研究論文のスタイルが変化した、とのことです。 20世紀になり、実験的研究が重要視され、 「方法」の部分が独立したことが、 IMRADという形式を産むことになったようです。 1960年代には、ほぼ現在のようなスタイルになった 2) 、 とのことです。 IMRADは確かに実験が記載されるMethodが、 重要な位置を占めています。 この部分からもう少し詳細に見ていきます。 ----- 1) 山崎茂明, 科学論文のスタイルと論文のまとめかた, 薬学図書館, 40(2), 161-166, 1995 2) Ro...

Method: 文章構成形式の比較検討

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世の中にある様々な文章構成の形式を取り上げ、 それぞれの主な特徴を確認し、比較検討します。 一番初めに習う文章(作文)の書き方は、 多くの場合「起承転結」ではないでしょうか。 これは実際には起承転合と言うそうですが、 元々は日本語の文章を書くための構成ではなく、 漢詩、中でも絶句の構成の名称とのことです。 広辞苑 第五版(岩波書店)によれば、 「第1の起句で内容を歌い起こし、  第2の承句で起句を承け、  第3の転句で詩意を一転し、  第4の結句で全体を結ぶ。」とあります。 いつも「承」がわかりにくい、と問題になるものです。 最近では、あまり望ましい文章構成ではない、という話も耳にします。 特に、英語圏などではこの構成は受け入れられにくいようです。 他には、「序破急」というものもよく聞きます。 こちらも同様に辞書で引いてみると次のように記載されています。 「音楽・舞踊などの形式上の3区分。序と破と急。舞楽から出て、能その他の芸能にも用いる。」 序は導入部、破は展開部、急は終結部、となっているようです。 先ほどの起承転結と大きく異なる点は、序破急は海外にも同様の構成があるということです。 それが「三幕構成」や「パラグラフ・ライティング」と呼ばれているものです。 ともに、主には3つの塊で構成されており、いくつかの表現があるようですので、 代表例を示します。 一幕:設定(Set-up):主題・主張の提示 二幕:対立(Confrontation):補足および例示 三幕:解決(Resolution):まとめ こうして見てみると、極めてシンプルであり、 言ってしまえば当たり前、のようにも見えますが、 その当たり前を書くことが実は難しい、ということでもあります。 さて、これらとは一線を画する形で、 存在しているのが、IMRADという構成になります。 明日はその詳細を確認していきます。