『命と向き合うデザイン』 

 新・人工心臓−4


これまでに1st、2nd、3rdモデルと提案を行っており、1stモデルは、現在モントリオール科学センターにて「21世紀人類の夢」という企画展示にて展示されています。世界中から10点だけ選出された製品であり、7年間展示されます。また、2ndモデル以降は東京大学大学院医学系研究科生体物理医学専攻医用生体工学講座阿部祐輔らとともに共同研究を進めています。その中で生まれた3rdモデルは、2008年末に初めて山羊への動物実験が行われました。KAWASAKI G5-MODEL(UPTAH-5)と呼ばれ、現在も継続して研究が進められています。世界的に見ても、デザイナー自身が人工心臓の開発に取り組んだ例は未だこのKAWASAKIモデルのみです。唯一、デザイン手法が導入された製品と言えます。従来より、医学と工学が取り組んできた領域に対して、近年ようやくデザインが学際的にとりまとめる形で導入されました。

・artificial heart:川崎和男展, アスキー社, 2006
・artificial heart:川崎和男展 展示記録集, アスキー社, 2006
・Design Anthology of Kazuo Kawasaki, アスキー社, 2006

このブログの人気の投稿

『命と向き合うデザイン』 

 "形而上と形而下"

風で飛ばない秋桜

『命と向き合うデザイン』 

 新・デザインについて−4