『Consilience Design』   

 「私の創造論」



"consilience"の語源を調べてみたところ、
"Jumping"という単語が出てきました。
この言葉を見た時に、ふっと頭に浮かんだことがあります。

それは、大学4年生の終わり、
卒業論文を書いていた時のことです。

当時、私の卒業論文の指導教員は物理学の先生でした。
その方から一冊の本(のコピー)を渡され、
それを読んで、それに基づいて何かを書くように、
と指示されました。
私が、本当は卒業制作の師の元で論文も書きたがっていたことを、
その先生はご理解くださり、
その本に基づいていれば、あとは自由にして良い、
と、言ってくださりました。

その本とは、
湯川秀樹の「私の創造論」です。

物理の先生だから、物理の本、なのかな?
と最初は思いましたが、
物理に関する専門的な話しなどは一切出てこず、
只管、「創造」についての、
湯川先生の考えが述べられていました。

際だった創造というものが、
どのタイミングで生まれるのか、
ということについて、先生の考えがまとめられたいたのです。

湯川先生が、創造にとって最も重要だと考えていたことは、
同定です。
何かを結びつける時に、創造が生まれる。
特に、際だった創造が生まれる時と言うのは、
全く関係性が見いだせないような事象に対して、
同定するような内容が発見できた時、
なのだとまとめられていました。

今回、Consilienceという単語を調べた際に、
Jumpingという単語に辿り着きました。
それは、つまり、大いなる創造につながる領域である、
考えられるのではないでしょうか。

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