『memorandum』
法要
ことばの意味を正しく理解し、
人に説明する、ということは、
なんと難しいことでしょうか。
法要、法事などとも言います。
よく、この日は法事がある、などと使われたりしますし、
実際に「法事」というイベントがありますので、
法事がある、法事が行われる、という使い方には、
間違いはありません。
しかし、では、法事・法要とは何か?
と問われた時、正確に応える自信はありません。
辞書に依れば、
・法義の枢要。教法の肝要。
・法会。法事。
一つ目の意味、既に私の中では???という印象です。
私の中での法事とは、
亡くなった方の供養の一つ。
亡くなってから数年間毎にお経を上げてもらう。
そんな印象でした。
ところが実際は「法義の枢要。教法の肝要。」、
つまり、「仏教における最も大切なこと。仏の教えの非常に大切なこと。」
と訳すことができます。
つまり、亡くなられた方のためにお経をあげることが重要なのではなく、
その中に含まれている教え、そのモノのことを、
元々は指していた言葉でした。
それが時の流れの中で次第に変化し、
結果的には行為を説明する言葉になってしまったように感じます。
形骸化、ということなのでしょう。
なんとももったいない話しです。