† こだわる② †

「なずむ」という言葉がある。
「泥む」と書くが、知らない言葉であった。
広辞苑によると次のように意味が出てくる。
①行きなやむ。はかばかしく進まない。とどこおる。
②離れずにからみつく。
③なやみ苦しむ。気分が晴れない。
④拘泥する。こだわる。
⑤かかずらわって、そのことに苦心する。
⑥執着する。思いつめる。惚れる。

①から③までは、例文は万葉集が出てくることから、
当時から使われていた言葉であることがわかる。
今回問題にしている「こだわる」という意味としては、
徒然草が例文に出てくることから、
鎌倉時代には意味として存在していたことになる。

要は、何らかの考えや思いにつかまり、
物事が進まなくなっている状態を指しているようである。

漢字源で見てみると、
「なずむ」といれるだけで、
5つの漢字が表示された。
「泥」「尼」「怩」「昵」「眤」
「尼」を調べることが近道と感じたため、検索してみると、
解字:会意。「尸(ひとのからだ)+比(ならぶ)の略体」で、人が相並び親しむ様を示す。
もと、人(ニン)(親しみあうひと)と同系。
のち、「あま」の意に専用されたが、尼の原義は昵懇の昵の時に保存された。

いよいよもって、当初の目的通り、
部首について調べていくことが肝要であると感じているが、
まずはこの「こだわる」から展開された言葉について、整理していく。

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