『命と向き合うデザイン』
3)二段階翻訳
遺伝的アルゴリズムを使って、
カフェ内装の、
最適レイアウトを発見するプログラムを
C言語で構築する。
というミッション(?)。
当時、C言語に関して、
基本的な知識もなかった私は、
勿論、ダイレクトにプログラムなど、
書けません。
グループワークという利点を活かし(?)、
こんなやりとりが生まれました。
A : こういうのがあると面白いと思うんだけど、どうかな?
B : こんな感じ?
A : そうそう♪ あ、じゃぁ、こういうことってできるの?
B : う〜ん、それは難しいなぁ。
A : じゃぁ、こんな風にするのは?
B : それならできそう!
二段階翻訳です。
AさんとBさんで、
まず、「つくりたいモノ」を考えます。
Aさんは、
「つくりたいモノ」を、
人間が理解できる言葉にします。
そして、
Bさんは、
人間が理解できる言葉の内容を、
機器が理解できる言葉にします。
なんとなく、
うまい具合に、そんな様に、
役割が分かれた結果、
予想以上に速やかに作業が進みました。
この両者、
どっちが偉いとか、
どっちが凄いとかという分けは
勿論ありません。
Aさんから見たBさんは、
「なんでそんな機器の言葉に翻訳できるの?」
となりますし、
Bさんから見たAさんは、
「なんでそんな人間の言葉に翻訳できるの?」
となります。
前者は
プログラムを記述することができる能力、
後者は
つくりたいモノを様々な角度から見られる能力。
何かをつくるためには、
両方ともあった方が、多分便利です。
前者は必須ですが、
後者はなくてもなんとかなります。
ただ、
デザインにおいては、
後者「も」必須事項です。