『命と向き合うデザイン』
最高の観測者
本論に戻ります。
こちらが途中になっていた内容です。
目的と手段がすり替わるとき、
デザインは単なる自己満足になります。
以前、「自分がつくりたいからつくる」という思いが、
重要ですと言いました。
でも、それは勿論、
自己満足を実現せよという意味ではありません。
手段が目的になってしまった時、
デザインは単なる、
自己満足=思い込み、になります。
デザインは、思い遣りです。
報われるための努力、
自己満足のためのデザインモドキ=思い込み、
これらの袋小路に至らないために必要なことは、
「つくり手としての自己」と、
「つかい手としての自己」を、
常に共生させながらデザインを行うことです。
つくり手としての自己=主観
つかい手としての自己=客観
一見すると「つかい手としての自己」も
主観に見えるかも知れません。
しかし、
自分がつくり手である時、
同時に、
自己をつかい手として存在させることができれば、
最高の観測者=客観にできるのです。